悪魔が来たりてカコンと鳴く。

それは、相変わらず睡眠薬を飲んで布団に入りまどろみかけた金曜の夜に起きた。
・・・ノートマシンから「カコーン」という音が。
確かに金曜の夜帰ってきていつものようにノートマシンに向かうと、今まで訊いたことのない、唸っているというか何とも表現しがたい音がしたのだが、これがどこから発生している音なのかわからないし、とりあえずは普通に動くのでとりあえず様子見ということにした矢先のことだった。
唸り音。そして「カコーン」という音。
間違いない。HDDがイカレ始めている音だ。
こんな時に寝ている場合ではない。とにかく速攻でバックアップを取らねばいつHDDがパーチクリンになるかわからない。あわてて飛び起きてノートマシンにUSB接続のDVDマルチドライブ*1をとりつけ、BIOSで起動順位をUSB-CDドライブにしてGhost4Linuxを立ち上げ、まずはシステム領域のバックアップから始める。
本来ならばデータ領域からバックアップを行うのが筋なのだろうが、システム領域にしたっていくらこのノートマシン(ThinkPad X31)にはリカバリーディスクがあるとはいえ現在の環境に完璧に戻すには頭がくらくらするほどの時間と記憶力が要求される。冗談ではない。
と、いうことでシステム領域のバックアップは一回ディスクエラーが出ただけですぐ復帰したのでほぼ問題なくバックアップ完了。次に肝心のデータ領域のバックアップに移る。
が、ここでヲイラ的に想像もしないことが発生した。
HDDのクラッシュというのは基本的には割とディスクアクセス頻度の高いシステム領域の方が被害が甚大でデータ領域は無事、というケースが多い(というか今までの経験則ではそうだった)のだが、今回はなんとデータ領域の方が被害が大きかったのだ。Ghost4Linuxでバックアップを取り始めると何度もディスクエラーを起こしては復帰を試み、少しずつバックアップは進むのだが、やがて復帰不可能となってエラーメッセージを出してGhost4Linuxが異常終了してしまう。もちろんその間HDDはアクセスのたびにカコンカコンと音を立ててHDDの崩壊が進んでいることを如実にヲイラに知らせやがる。
何度もGhost4Linuxでのイメージファイルバックアップを試みたが結局結果は同じ。仕方がないので最低限死守せねばならぬデータだけはファイル単位で待避することに方針転換。とりあえずシステム領域の方が被害が小さいせいかWindowsの起動には無事成功したのでLAN経由でサーバにバックアップデータをコピーする。
が、これもまた何度もエラーを起こしては復帰を繰り返し、ついにはWindows自体がハングアップ。仕方がないので一度電源を強制切断して再起動を試みたところ今度はWindowsが起動しない。何事かとBIOSの設定を見るとHDDがBIOSに認識されなくなっていた。一巻の終わりであるorz
もうこうなってはバックアップ以前の問題である。とりあえず電源を切る。
ただ、すべてを諦めた訳ではなかった。ヲイラの経験則ではこういう時はしばらく(長時間)放置しておくと何かの弾みで再び再起動することがある。そこにかけて一晩寝かせることにしたのだ。
それはさておき、何にしても土曜日はHDDを買いに行かねばならぬ事は必定である。
まぁ今週の土曜も例によってCDやら同人誌の予約引き取りに行くためアキバには出るつもりだったし、買い物が増えただけの話ではある。かかる金も増えたけどなorz
さて、それじゃとりあえず疲れたし寝るかということで一寝入りする。

さて翌朝・・・というか既に昼すぎだが。
一縷の望みをかけてマシンを再起動してみる。
Windowsの起動画面が出た!やった!ヽ(´▽`)ノ
しかも今日は昨日の「カコン」音も出ていない。
これならば昨日は失敗したデータ領域のイメージファイルでのバックアップもできるかもしれない!早速Ghost4Linuxでデータ領域をイメージファイルでのバックアップを試みる。エラーなし!成功だ!\(≧▽≦)/。昨日の事もあるし、多少エラーが出ているデータもあるかもしれないがこれなら何とかなりそうである。
念のためにシステム領域も改めて再バックアップをとり、さてそれじゃアキバへ行きますか、と少し落ち着いたというか半分浮かれ気分で自宅を出た。
この時、この後さらなるトホホ現象を招く事にまだヲイラは気がついていなかった。

*1:正確に言うとUSB接続の汎用5インチ外付けドライブケースにつけたDVDマルチドライブである